子どもの個性を認めましょう
公園などで同じくらいの月齢の子を見ると「えー、あの子はもうコンニチワができるの!」とか「ウチは歩くのがやっとなのに、走り回っている子がいるなんて」とか、ついわが子と他の子の発達スピードを比べてしまうママも多いのではないでしょうか。
また、性格についても「お隣りの子はとても活発なのにウチの子はなんだかボーッとしてて……」と嘆くママがいれば、「この子は誰に似たのかおしゃべりで、聞き取れない言葉を一日中しゃべっていてイヤになっちゃう」とにぎやかなのに困惑しているママもいるかもしれません。
けれども、発達のスピードも性格の違いも、全部含めてその子の個性なのです。十人十色というように、子どもは一人一人、独特の感性や得意・不得意を持っています。赤いルビーと青いサファイアのどちらがより美しいと決められないように、子どもの個性もどちらがよくてどちらが悪いとはいえないのです。わが子の持つ色合い=個性の素晴らしさを、まずママが認めてあげましょう。みんなと同じようにではなく、「その子らしく」育つことを一番応援してあげられるのは、やっぱりママ、そしてパパなのですから。
親同士は子どもの発達を理解したおつきあいを
1歳代の子どもの場合、他の子がそばにいることは喜びますが、まだ一緒に関わって遊ぶことはできません。近くにはいても、それぞれの遊びをしているのが普通です。
公園などで毎日顔を合わせていたり、保育園で一緒に生活していたりすると「お友だち」という意識が芽生えるようになりますが、それでも時々近くに行って体に触ってみたり、泣いている子がいると「どうしたの?」という顔をして様子を見に行くくらいです。
そしてどの子も、自分が使っている玩具や遊具を取られそうになると、怒って相手の子を引っかいたり、「イヤ」と押しのけたりします。まだ「自分の物」を他の子に貸す社会性はないし、親が考えるように「仲よく遊んでケンカはしない」のがお友だちだという意識は全然ありませんから、見ている親のほうがギョッとするような事態がよく起こります。
遊びの中で子ども同士で何かトラブルが起こった時は、親同士がそのころの子どもの発達の特徴を理解できていれば、お互いに大目に見たり、おおらかに見守ることができるでしょう。あわせて、自分の子どもだけを見つめるのではなく、よその子どもの行動やおしゃべりに注意を向けてみると、いろいろな個性があるとわかってどの子のすることにも寛大になれるのでは……。
また、親同士交流があるかどうかも重要です。ママたちが日ごろから挨拶や会話をするなどして、コミュニケーションをよくしていれば、多少のことは「お互いさま」になって気にならないはず。子どもの遊びを通して、ママ自身も「ママ友達の輪」を広げる努力をしましょう。