かなりのスピードで歩ける子も
1歳の誕生日前に歩き始めた子どもなら、かなり速いスピードで歩けるようになります。タタタタッと小走りに近い感じで歩いたり、体は前を向いたまま後ずさりしたり、立ち止まったり、階段の上り降りも上手になって、自由自在に動けるようになります。
ところが、急に止まったり曲がったりするのはまだ下手なので、転んだり、家具や人にぶつかったりすることが多くなります。そのせいで、顔や手足に小さな傷をつくりやすい時期です。ある程度は転んで当たり前、子どもは小さなケガをしながら活発に動けるようになりますから、あまり過保護にしないように。小さな傷は消毒しておけば十分ですし、できたタンコブは冷やしてあげれば大丈夫です。
ただし、大きなケガに結びつかないように、いつも気を配ることは必要。家の中では、転んだ時に床に危険な物があると思わぬケガをしますし、こぼした水やジュースを放っておいたり、新聞紙を広げたままにしておくと、足を滑らせてデーンと頭を打つことも。
子どもは好奇心旺盛なのでよそ見をしながら歩きますし、車道に出る怖さはまだわかりませんから、道を歩く時も、停めてある自転車にぶつかったり、ママが手を離した一瞬のすきに車道に飛び出したりします。片時も目を離さず、いつも子どものそばについていてすぐに動きをセーブできるようにしましょう。
成長には個人差があると肝に銘じて
一人歩きを始める時期には半年以上の違いがありますし、言葉の発達はもっと個人差が大きくて、2歳になっても一言もしゃべらないで、ママをハラハラさせる子どももいます。体格も同様で、同じ月齢の子どもが並ぶと頭ひとつ出ている背の高い子もいれば、とても小さい子どももいます。でも、10ヶ月で一人歩きを始めた子どもが将来スポーツが得意になるとは限りませんし、言葉の早い子どもが学校の成績がよいとも限らないのです。身長だって、おチビさんがグンと伸びて頭一つ出ていた子どもを抜くこともあります。
身体発育や運動発達、それに言葉の発達は、早い子に比べると半年ぐらい遅くても、いったんできるようになると、早い子との違いはすぐに目立たなくなるもの。成長には個人差があると肝に銘じて、その子なりの発育、発達を見つめながら育てていきましょう。
ただし、なかには、発育や発達の遅れにそれ相応の理由がある場合があります。成長の節目にある健診は必ず受けて、専門家の目で成長を確かめてもらうようにしましょう。
1歳6ヶ月健診のある頃です
1歳6ヶ月の健康診査と歯科健診のある頃です。主に一人歩きや言葉、コップで物を飲めるかなどの発達面や視力、聴力などをチェックします。歯科健診では、乳歯の本数や噛み合わせ、歯の汚れや虫歯の有無などを見てもらいます。歯科健診では、歯みがき指導が一緒にある場合も多いので、両方の健診を受けるようにしましょう。発達や育て方で心配がある場合は、この機会に相談しましょう。
1歳6ヵ月健診の内容
- 一人で歩けるか(発達をチェック)
- 発する言葉(発達をチェック)
- コップでものを飲めるか
(発達をチェック) - 耳や目の異常がないか
- 身長、体重などの身体測定
- 歯のチェック
など...