妊娠・育児大百科

妊娠月・子どもの月齢ごとに、知りたい情報をギュッと集約。発育発達、母体の変化、今やるべきことetc.わかりやすく解説!

太りすぎを防ぐ体重管理を

出産予定日までに増える体重の内訳は、赤ちゃんと胎盤(たいばん)、羊水、それに母体の血液や水分量の増加分です。これらを合わせると、約6kgから多くても8kgになります。これ以上の体重増加は、ママの体についた皮下脂肪ということになります。
 ですから、妊娠中の体重増加は妊娠全期を通して10kg程度に抑えるのが理想的です。これ以上増えても12kgが限界。13kg以上増えるのは赤ちゃんにとってもママにとってもいいことはありません。

妊娠中の体重増加[妊娠全期]~妊娠前のBMIが普通の場合~

妊娠前より...

+8~10㎏ ○ 理想的!
+12kg △ 限界!これをキープして
+13kg × 厳禁!トラブルが心配
  • ★太りすぎ、とくに13kg以上の体重増加は、母体の血糖値が上昇して、体重4000g以上の巨大児出産の原因になります。
  • ★巨大児になると、起こってはいけないことですが、胎児ジストレス(胎児仮死)や新生児仮死による障害が懸念されます。また、頭が出た後に肩が引っかかってしまう「肩甲難産」などが起こる心配が出てきます。
  • ★太りすぎは高血圧につながり、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)を発症しやすくなります(とくに初産婦)。
  • ★太りすぎは難産の原因になりやすく、とくに初産婦では微弱陣痛になり、お産が長引く心配も出てきます。難産になるとママの出血量が増えますし、帝王切開になる可能性も高くなります。当然のことながら、難産による赤ちゃんへの影響が心配されます。

脂肪と糖分を控えて、体を動かそう

では、太りすぎないためにはどうしたらいいでしょう。おなかの赤ちゃんの分まで2人分食べないこと。とくに脂肪と糖分を控えること、間食をしないことが大切です。また、食べた分だけせっせと体を動かしたり、運動をしてカロリーを消費しましょう。

ただし、太りすぎを心配するあまり、食事を抜くのは絶対にいけません。ママがむやみに減食するとおなかの赤ちゃんが栄養不足になる心配もあります。きちんと食べて赤ちゃんにはバランスのよい栄養を送り届けましょう。1日の食事量を妊娠中期までは1日3回、妊娠後期には5~6回に分ける小分け食いにしながら、栄養バランスのよい食事を規則正しく食べるのが原則です。

3cmぐらいのヒールのある靴をはきましょう

妊娠中は歩きやすく、転びにくい靴をはきましょう。ただし、かかとのないぺったんこの靴をはくと、体の重心がより一層、体の前のほうへずれてしまいます。かかとに重心がかかっておなかがせり出してしまう「ペンギン歩き」になって、かえって腰痛の原因に。転びやすい高いヒールはいけませんが、3cmぐらいのローヒールの靴をはくと、重心が矯正されてイキイキ颯爽と歩けます。

せっせと歩いてカロリーを消費するウォーキングは、太りすぎを防ぐためにも効果的です。ただし、ウォーキングの時にはクッション性の高いウォーキングシューズをはきましょう。おしゃれなウォーキングシューズが市販されていますから、楽しみながらセレクトできるでしょう。

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