妊娠・育児大百科

妊娠月・子どもの月齢ごとに、知りたい情報をギュッと集約。発育発達、母体の変化、今やるべきことetc.わかりやすく解説!

子宮の大きさ/子宮底長 30~32cm(妊娠 35週末)

胃のもたれ、動悸、息切れなどが出てきます

適度な運動は血行をよくして腰痛解消に。

子宮がみぞおちのあたりまで届いてきますから、胃や肺を上にもちあげ、心臓を圧迫するようになります。このため、胃がもたれたり、動悸や息切れなどの症状が強くなります。

胃が子宮に押されると1回に食べられる量が減ります。過食をしないように、1回の食事量を抑えてくれる胃からのサインと受け止めましょう。食事量が減った分、すぐにおなかがすきます。お菓子などの間食が欲しくなりますが、これはガマン。1日の食事量を6回ぐらいに分けて食べる「小分け食い」にするのがコツです。

このころには、血液の循環量が妊娠前より30%以上多くなって心臓への負担が大きくなるだけでなく、肺や腎臓などすべての内臓への負担がピークに達してきます。軽い動悸や息切れはほとんどのママが経験しますが、心配な時は早めに医師に相談しましょう。

腰が痛くなったり足がつることも

大きくなった子宮を支えるために、腰に負担がかかり、腰痛症状が強くなるママが多くなります。足のつけ根にも負担がかかり、股のあたりがつれたり、足がつったりすることがあります。

おなかが大きくなると、体を動かすのがおっくうになりますが、適度な運動は、血行をよくして腰痛解消にも役立ちますし、太りすぎや妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の予防にもつながります。積極的に体を動かすようにしましょう。

マタニティエアロビクスやスイミングに通っているママは、医師の許可を受けながら、引き続き、楽しく体を動かしましょう。ウォーキングやラジオ体操などを日課にするのも効果があります。ただし、おなかが張る時は、無理をしないで休みましょう。

尿が近くなったり、尿がもれたりします

子宮が膀胱(ぼうこう)を圧迫して容量が少なくなり、尿が近くなります。残尿感といって、排尿後に尿が残っているような感じも出てきます。尿意を我慢すると膀胱炎などの原因になりますから、トイレは我慢しないようにしましょう。

くしゃみや咳をして下腹部に力が入ると、尿が少しもれることがあります。腹圧性尿失禁といって、お産が近くなったママにはよく見られるトラブルです。ホルモンや大きくなった子宮の影響で、内臓を支えている骨盤の底にある筋肉(骨盤底筋群)がゆるんだり、疲労します。もともと尿道が短い女性では、骨盤底筋のゆるみに伴い、尿もれが起こりやすくなるのです。尿失禁用のパットを使ったり、下着をまめに替えるなどの対策を。

ただし、ときには破水(はすい)のことがあります。破水は赤ちゃんを包む卵膜が破れて中の羊水が流れ出るもの。尿と違って羊水は臭いがなく無色ですが、自分では区別がつかないこともあります。破水かも知れないと思ったら、早めに診察を受けましょう。

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