赤ちゃんはいつ、どこでできる?
妊娠(生命)の始まりは「受精」です。受精とは精子が卵子の中に入り込むことで、これが受精卵です。月経周期が平均的な28日周期の場合、卵巣から卵子が排卵するのは、月経開始日から約2週間後。卵子の寿命は個人差はありますが、排卵から約12~24時間くらいといわれています。この間に卵管でタイミングよく精子が卵子に出会い、受精すると「受精卵」になります。受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、子宮へと運ばれ、受精から約7日目ぐらいに子宮内膜へともぐりこみます。
受精卵が子宮内膜にもぐりこんで根を生やすことを「着床」といい、これで妊娠が成立します。
どんどん進んでいる超音波検査
超音波検査は産婦人科の聴診器と呼ばれ、妊娠してから産婦人科を受診すると、超音波検査を受けます。これから妊婦健診で何度かお世話になる超音波検査ですが、実は、妊娠する前の卵巣や子宮の中もくわしく観察できます。
卵巣の中には卵子が入った卵胞があり、これがホルモンの作用で成熟して排卵が起こります。卵胞の直径が、2.0~2.5cmぐらいになると排卵しますから、超音波検査で卵胞の大きさを測ることで、排卵の時期がわかるのです。受精卵が着床する場所である子宮内膜も観察できます。子宮内膜は、排卵後、ふかふかベッドのようになって受精卵を受け入れる準備を始めますが、そんな様子も超音波検査でわかるのです(1ヶ月の胎児の成長を参照)。
日進月歩で進んでいる超音波検査ですが、ここまでわかるなんて驚きですね。
妊娠週数と妊娠月数の数え方
妊娠週数は、最終月経の開始日を妊娠0週0日として数えていきます。0日から6日の7日間を1週間とし、4週間を1ヶ月とします。ですから、妊娠1ヶ月(妊娠0~3週)は、最終月経からの4週間を指しますが、このうち妊娠0~1週はまだ排卵していないし、受精もしていません。受精卵のできていない排卵前から妊娠週数を数えるなんて不思議ですね。でも、ママの体の中で妊娠の準備が始まっている大切な時期なのです。
このように、「妊娠週数」はママの月経周期を基本に数えますが、もうひとつの考え方として、赤ちゃんの立場から数える場合を「在胎週数」といいます。この場合は受精からスタートするので、妊娠週数から2をひいた週数が赤ちゃんの在胎週数になります。