胎児の大きさ(妊娠7週末)
☆CRL(頭殿長)/約12mm ☆体重/約4g
胎嚢(たいのう)によって妊娠を確認
赤ちゃんが入っている袋のことを胎嚢(たいのう)といいます。
超音波検査では、妊娠4~5週になると、子宮の中に胎嚢が黒く見えて、妊娠を確認することができます。胎嚢の中に映ったポツンと小さな白い点のようなものが胎芽です。妊娠7週まではおなかの赤ちゃんを胎児と呼ばずに、胎芽(たいが)と呼びます。
超音波検査では、胎芽の横に丸いリングが映ります。妊娠5~6週では、胎芽よりこのリングのほうが大きくはっきりと見えます。これは卵黄嚢(らんおうのう)といって、赤ちゃんのお弁当のようなもの。胎盤や臍帯(さいたい/へその緒)から栄養を受け取るようになるまでは、赤ちゃんは卵黄嚢から栄養をもらって成長します。
妊娠6週には超音波で心臓の動きが確認できます
超音波検査には、超音波が出る器具をおなかの表面に当てる「経腹法(けいふくほう)」と、器具を腟の中に入れる「経腟法(けいちつほう)」があります。経腟法のほうが子宮の中が鮮明に見えるので、妊娠初期には経腟法による超音波検査が行われることがほとんどです。
妊娠6週ごろになると、赤ちゃんの心臓の動き(胎児心拍)が、超音波検査で確認できるようになります。胎児心拍がきちんと確認できると、流産せずに赤ちゃんが育っているとわかります。
妊娠7週には2頭身になります
このころの赤ちゃんの成長は目覚ましく、魚みたいだったエラの部分やしっぽがなくなり、人間らしい形になってきますが、まだ、頭と胴体に分かれただけの「2頭身」です。でも、手と足の区別もできてきますし、心臓、肝臓、腎臓、胃腸などの臓器もできてきます。
妊娠7週の末には脳や脊髄(せきずい)の神経細胞の約80%がつくられて、脳の神経や目の視神経や耳の聴神経などが急速に発達します。 胎盤や臍帯のもとになる組織が発達してきますし、羊水(ようすい)も少しずつたまり始めます。
このころは、胎児の体のいろいろな器官や胎盤など、胎児を育てるための胎児付属物ができるとても大切な時期なのです。