胎児の大きさ(妊娠27週末)☆身長/約38cm ☆体重/約1200g
睡眠と覚醒のリズムを繰り返します
脳が発達して、脳の命令で体全体の機能や動きをコントロールできるようになります。神経系や感覚系の発達も目覚ましいものです。赤ちゃんの五感の中で一番ゆっくり発達するのが視覚ですが、妊娠7ヶ月ごろには、かなり敏感に光の明暗を感じるようになります。お母さんの脳で分泌されるホルモンの影響で、おなかの中の赤ちゃんも昼夜の区別がついてきます。赤ちゃん自身はおよそ20分間隔で、睡眠と覚醒のリズムを繰り返しています。
顔つきはまるで老人みたい…
上下のまぶたははっきり分かれ、鼻の穴も開通します。このころに髪の毛がかなり伸びる赤ちゃんもいます。皮膚の色も赤みを増しますが、まだ脂肪が少なくシワが多いので、顔つきは老人みたいです。
聴覚はさらに発達します
赤ちゃんの聴覚はさらに発達します(完成は妊娠8ヶ月)。子宮壁に触れるほどに赤ちゃんの体が大きくなり、ママの腹壁が薄くなったことも加わって、いろいろな外界の音が赤ちゃんに届きやすくなります。赤ちゃんは、おなかにいる時から、ママの血管を流れる血液の音やママの声のリズム、それに抑揚などのパターンを記憶するといわれています。
誕生後、泣いている赤ちゃんにママが抱いて語りかけたり、ザザーッという波の音を聞かせると泣きやむケースが多いのは、聞き慣れたママの声や、血液の流れる音に似た波の音のおかげで安心できるからです。
興味深いのは、ママのおなかにいた時に聞き慣れた音なら、たとえば工事音や飛行機のエンジン音などの「騒音」でも、赤ちゃんは不快に感じないこと。胎内で聞いた音を記憶している証拠です。
味覚、嗅覚も発達してきます
妊娠7ヶ月ごろになると、赤ちゃんの嗅覚もじょじょに発達してきます。また、味覚が発達して苦味や甘味の区別がつくようになります。 赤ちゃんは妊娠6ヶ月ごろから、はがれた自分の皮膚表面のカケラが浮く羊水を飲み込み、いったん腸でこした後で腎臓で濾過(ろか)し、きれいにしていました。味覚や嗅覚が発達してきたおなかの赤ちゃんは、羊水の味やにおいを感じているのでしょうか? もっとも羊水は無色透明、無味無臭。強いていえば、少し生臭いようなにおいがします。
誕生直後の赤ちゃんは、ママの乳房が発散するフェロモンのにおいに誘われて、ママのおっぱいへ口を寄せよう、飲もうとするしぐさをします。このフェロモンのにおいは子宮の中で赤ちゃんが慣れ親しんだ羊水のにおいにとても似ているそうです。胎内での指しゃぶりは、赤ちゃんがおっぱいを飲むための練習といわれていますが、赤ちゃんはおなかの中にいる時から嗅覚を発達させて、おっぱいを探す力を身につけているのですネ。