すべての学習の基礎となるのは国語の能力です。文章を正しく読んで理解できなければ、ほかの教科の学習もスムーズにいきません。
「国語でつまずいてしまった子が、めきめき力を伸ばしはじめた!」「ドリルも学習ソフトも放り投げたのに、これだけは続いてる」と評判のアプリ。
ひらがなを覚えたての幼稚園児から、中学生の文章題まで、子どもができる所からスタートして、無理なく国語力を伸ばしていけます!
このアプリを開発した京都大学教授・正高信男先生に、国語学習の効果や使い方をお聞きしました。先生は、長年、発達障害児の療育に携わり、言葉の認知機能と脳の機能の関連を研究されています。
Q、数ある教科の中で、「国語」「言語力」を重視して教材を開発された理由をおしえてください。
小学校に入学してから、「国語の教科書を読もうとすると、つっかえつっかえにしか読めない」、「算数の足し算や引き算はできるのに、文章題になると途端にできなくなる」、「ことばの意味は分かっているのに、書けない」という子どもがいます。このような問題は、あらゆる教科の学習に影響してきます。それにもかかわらず、国語の力をのばす試みは、どういうわけかあまり行われてきませんでした。
イラストを見て、音を聞いて。
ゲーム感覚で楽しく!
Q、このアプリは、週に何回、1日に何分使うと、効果的でしょうか? 本人がやりたがらないときも、やらせたほうがいいのですか?
個人差はありますが、1回15分くらい、週に3~5回の学習で、4~5ヶ月で効果がみられることが多いです。
最近の子どもはコンピュータに対する抵抗感がないので、だれでも喜んで取り組みます。もちろん、やりたがらないときに強制しても、学習効果はあがりません。
イラストを見て、音を聞いて。ゲーム感覚で楽しく!
Q、個人差があると思いますが、どれくらい国語力が伸びることが期待できますか?
数ヶ月つづけると、平均して学力が20−30%アップします。
Q、保護者はどう見守り、どう声がけしたらいいでしょうか?
定期的に、あるいは毎回成績をチェックしたほうがいいでしょうか?
このアプリは、保護者の方とゲーム感覚で楽しくトレーニングできるように工夫されています。できるところから始めていただき、最初は「エラー表示」をオフにして、できたところは褒めてあげて、達成感を得るようにしてください。
また、発達診断は頻繁に行わず、少なくとも6ヶ月は間をあけてください。
間違い表示をオフにすれば、正解の数だけ表示できる
発達診断の一例。次のチェックは6か月後に
Q、正高先生の「ことばのがくしゅう」というパソコン教材は、広島市などで導入されているそうですね。教育現場では、どのように使われているのでしょうか?
広島市の全公立小学校に配布され、国語の苦手な小学生の補助教材としてもちいられ、効果を発揮しています。
Q、先生は、長年、発達障害児の療育に携わっていらっしゃいます。その現場での経験は、このアプリにどう生かされていますか?
幼稚園や保育園では、ごく普通に話をしていて、人の話を聞くこともできたのに、小学校に入学し、国語の教科書を読もうとすると、つっかえつっかえにしか読めないという子がいませんか?
特に、小さい「っ」や、「ちゃ、ちゅ、ちょ」の読みが苦手とか、あるいは「わたしはがっこうへいきます」を、ついつい「わたしわ がっこうえ いきます」と書いてしまうとか、算数の足し算や引き算はできるのに、文章題になると途端にできなくなるとか。それは、読み書き障害(識字障害)の可能性の高いことが、私の研究から明らかになってきました。
日本では認知度が低いこの問題を持つ子どもの教材として、このアプリが生まれた次第です。
Q、なぜ、ふつうの学習教材では学ぶことが難しかった子が、コトバロメーターで国語力が身に付くのでしょうか。
読み書きが苦手というのは、文字の音と文字そのものの対応関係の認識がうまくできないのです。そこで、まずそれぞれの単語を、その言葉が指す物のイメージを目で見せて、同時に言葉を音として耳で聞かせるという方法を考案しました。
読み書きが苦手な子が、皆、国語の勉強するのが嫌いというわけではありません。このアプリは、そういう子どもたちの国語の能力を伸ばせるように開発しました。
間違い表示をオフにすれば、
正解の数だけ表示できる
発達診断の一例。次のチェックは6か月後に
監修:京都大学教授 正高信男
価格:3,600円
対応機種:iPhone、iPad、および iPod touch
対応環境:iOS6以降
(2017年3月時点の情報を元にしています)
・ます“発達診断”で自分のレベルを設定してからスタート
・最初のレベルでは、画面の文字とイラストを目で見て、機械が読み上げる声を聞きながら、画面の文字をタップ
・レベルが上がると、イラストがなくなったり、例文が消えたり、声だけを聴いて正しい文字をタップしていきます
・間違った文字をタップしても反応しない“間違い表示をしない設定”が可能。苦手意識を持たせず、自信を無くすことなく先に進めます
・正解するたびに星が増えて、成果が一目でわかるので達成感が得られます
・「がんばったね!」「できた!」…など励ましの声で学習意欲をそそります