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いきなり習い事というよりも、まずは親子で「ごっこ遊び」をしましょう。
スポーツとはもともと「遊び」という語源を持っています。遊びの中にルーツがあるんです。ゴルフや野球、サッカーといった競技スポーツは、ルールによって順位が決まるものですよね。子どもたち同士で遊んでいるなかでも、自然と自分たちでルールを作って、お互いにそれを守って遊びます。こういう遊びをたくさんしてきた子は、やがてスポーツにおいてもそのルールを自主的に守れるようになります。スポーツにおいてルールは絶対ですから、これが守れないと成り立たない非常に大切なことです。
また、ルールを守れるということは、自分を律することができるという、社会で適用できる人に成長することでもあるんです。ですから、まず小さいうちは、いきなり習い事をさせるよりも、子どもたち同士でいろいろな遊びをやらせてあげることが大切ですね。
どうしても英才教育をしたいならば、習い事は、その子が興味を持っていたら始めてもいいと思います。目安としては、相手を意識することができたとき。ボールを好き勝手に投げている状態ではまだ早いでしょう。ボールを相手が取りやすいように投げられるという意識ができたときですね。
ただし、やはり注意したいのは、ゴルフやサッカーや野球といった競技スポーツは、いきなり習わせるというより、最初は、お母さんやお父さんが一緒にやってあげるほうがいいんです。
その理由は、チームのコーチや監督といった指導者は、勝つために、つい画一的な指導をしがちだからです。たとえば誰に対しても「ここに来たボールはこっちに蹴ればいいんだよ」というパス回しをいきなり教えたり、「小さい子は、バットは短くもって、あてればいいだけだから」とバントを教える。そうなると、サッカーも野球も面白くないでしょう。思い切りボールを蹴ってゴールを決めたり、自由にバットを持ち、力いっぱい振ってカキーンと当たった、飛んだというのが面白いわけです。ですから、上手い下手よりもまずはそのスポーツに興味を持たせるような、ゴルフごっこ、野球ごっこといった「ごっこ遊び」がいいんです。
面白ければどんどんそのスポーツが好きになって、もう少しやってみたいと思うようになります。習い事は、それからでも十分。むしろその方が、自分で考えて練習するようになる。その子の可能性を伸ばしてあげられると思います。
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