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★その4 不思議で神秘的な感覚

 


赤ちゃんは新生児室へ 赤ちゃんは新生児室へ。

小川先生
会陰縫合中の小川博康先生。

赤ちゃんを見つめるトオルさん
赤ちゃんを見つめる、夫のトオルさん。

赤ちゃん
3190gの元気な男の子でした。

眠るいくえさん
お産が終わっても疲れを感じないいくえさん。でも安静にしていないとね。
 

10月30日(月曜日)
17時30分頃
★産後の処置を受けながら

赤ちゃんは新生児室で、胎外生活の適応ができているかの確認のため、モニタリングを受けています。

赤ちゃんが新生児室に行ったあと、いくえさんはお産の後の処置と会陰縫合の処置を受けました。急にのどが乾いていることに気がついたと言います。お腹のあたりをなでて、「なんだか、変な感じ」と、出産の実感がわきません。
「今日から、もうスパスパ歩けるよ、そのままボンと座れるよ」と、秘伝の会陰縫合の技術で縫合している小川先生の言葉も上の空、いくえさんはハイな、とても充実したような気分に浸っています。
本当に嘘のように痛みがなく、まだ今日のことすべてに、実感がわきません。
★ただただ見つめるトオルさん

新生児室のガラス越しには、トオルさんがへばりつくようにガラスにくっついて、わが息子を見つめています。
「なんだか、不思議で不思議で…」と、つぶやくばかり。 命の誕生の神秘、不思議さ、そんな生き物の神秘の根幹を体験したのです。
トオルさんは全身の力が抜けたように、ただ立ちつくし赤ちゃんをみていました。
17時40分頃
★しばらくの安静を

約2時間の産後の監視と安静をとるために隣の陣痛室のベッドで、横たわるいくえさんに、今日初めて口にするジュースが与えられました。それを飲みきり、でもハイな気分がずっと続いて、目を閉じることができません。
「やっぱり、白いな」と、トオルさんは言います。そう色白のいくえさんに似て何人もいる赤ちゃんの中で、夫婦の赤ちゃんはひときわ目立つのでした。
「今夜の夕食は、エビフライだって」「やった!」と、いくえさん。そばに座るトオルさんは、「まだ自分の子として実感がなくて」と。
あなたのお母さんに電話したら、もうかかったって…トオルさんといくえさんのホッとした会話が続いていました。


いくえさん、トオルさん、おめでとうございます。本当によかったね!
 




引き続き、『いくえさんの入院日記』をご覧ください。

 
 
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