海の向こうを見渡してみれば、こんなに違う!妊娠、出産、育児事情。
各国で暮らす日本人ママのレポート!!
スペイン 良くも悪くもこれぞスペイン(全4回更新)
Episode4 スペインの子育て支援制度
~育児休暇の取り方はフレキシブルに~
1日1時間の「授乳休み時間」
近所に住む年上の子どもたちが息子を誘ってたくさん遊んでくれるので、とても助かっています。地域のなかでの年齢差を超えたつながりは、兄弟の数が少なくなっている現在では色々なことを学べる機会です。
また育児休暇が終わっても、無給ではありますが、育児目的のためなら休暇を最高3年まで申請できます。ただ、元のポストが保障されるのは最初の1年間だけで、しかも失業率が26.6%(2013年)と高い現在のスペインでは、育休中にポストを失うことを恐れ、実際は産後4~6ヶ月で職場に復帰する人が多いです。子どもが8歳になるまでは、遅く出勤、早退などの時短出勤が認められています。
近所に住む年上の子どもたちが息子を誘ってたくさん遊んでくれるので、とても助かっています。地域のなかでの年齢差を超えたつながりは、兄弟の数が少なくなっている現在では色々なことを学べる機会です。
父親の育休は15日間
息子の誕生日会。スペインでは誕生日の子どもは王冠をかぶる習慣があります。その母親がアフロのウィッグをかぶる習慣はないのですが…何となくかぶっちゃいました(笑)。
息子の誕生日会。スペインでは誕生日の子どもは王冠をかぶる習慣があります。その母親がアフロのウィッグをかぶる習慣はないのですが…何となくかぶっちゃいました(笑)。
妊娠も出産も公立病院では無料
子どものおもちゃとして、手先を使った「手作りキット」も流行っています。画像は息子が凧を作っているところ。
去年ママ友達の間で話題になっていたのは、2012年から施行された税率の値上げです。赤ちゃん用品の税率が、4%から21%に大幅に値上げされました。
子どものおもちゃとして、手先を使った「手作りキット」も流行っています。画像は息子が凧を作っているところ。
働くママへの行政の援助
娘
スペインで子育てをしていると、チャイルドフレンドリーな国民性やベビーシッターの雇いやすさ、多国語環境の学校の選択肢の多さなど、子育てをしやすいと感じることもある反面、地域主義が強いメンタリティーや、宗教色なしの学校でさえ国教であるカトリックの影響が否めない点など、目につく点もあります。けれど、郷に入れば郷に従え。細かいことにあまり目くじらを立てず、スペインでだからこそできる子育てのやり方をこれからも楽しみたいなあと思っています。
※1ユーロは約140円(2013年12月現在)
娘
2013年12月27日更新
- « 前ページ Episode3
- 1
- 2
- 3
- 4
大田朋子
1976年神戸生まれ。ライター&プロジェクト・プロデューサー。同志社大学(商学部)卒業。アメリカ、ドイツ、インド、メキシコ、アルゼンチン、英国と引っ越しを重ね、2011年よりスペイン・バレンシア在住。英国人のパートナー&朔太郎(2009年生まれ)&ジュノ(2013年生まれ)の4人家族。
近年、“複数の国で働くノマドママ”として各メディアから取材される。人生モチーフは、“世界が拠点な生き方&世界が拠点な子育て”。共著に「値段から世界が見える! 日本よりこんなに安い国、高い国 (朝日新書)」がある。
世界が拠点な生き方&子育てサイト:http://tomokoota.wordpress.com/
大田朋子ツイッター:https://twitter.com/TomokoOta